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インフルエンザワクチンについて Q&A

コラム著者:猫本秀貴

Sence of Safety

インフルエンザワクチンについて。よくお寄せ頂く質問をまとめました。

接種した当日の注意点は?

  • 接種した部位を、もむ必要はありません。
    昔はもんだ方がワクチン成分の吸収が良くなるとされていましたが、現在はその根拠はないとされており、むしろ接種した部位が腫れやすくなるなどの理由から推奨されていません。
  • 30分は体調変化に注意して頂き、当院と連絡が取れるようにしておいて下さい。
  • 以後は、普段通り過ごして頂いて構いませんが、激しい運動、長い入浴、過度の飲酒は控えて下さい。[1]

打ったワクチンは、いつからいつまで効果がある?

  • 大まかには、接種してから2週間後から、5か月間効果があるとされています。
    逆に言えば、接種してから2週間以内は十分な免疫が期待できませんので、手洗い・うがいなどの感染対策を心がけて下さい。
  • 5か月経ったらもう1回打つ、という方法は効果が立証されておらず推奨しません。

他のワクチンは?

  • 他のワクチン(お子様の定期接種ワクチン、新型コロナウイルスワクチン、帯状疱疹ワクチンなど)は、どのワクチンも間隔を気にせず接種可能です。
    ※鼻にスプレーするインフルエンザワクチン(フルミスト®)は生ワクチンですが、注射ワクチンではないため他のワクチンとの接種期間を空ける必要はないとされています。

子どもは、2回ワクチンを打つ必要がある?

  • 日本の場合、12歳以下(満13歳になる前日まで)に1回目のワクチンを打った場合は、4週間(最短でも2週間)後を目途にもう1回接種することが推奨されてきており、その方法で2回目接種しても構いません。
  • 一方で、海外では子供でも1回のみの接種とする方法が広がっており、研究では2回接種と同等の有効性が示されています。
    具体的には、過去に1度でも年2回ワクチンを打っていれば、以後は年1回接種でよいとされています。[2]
    国内でも、1回接種の有効性が示されつつあります。[3]
  • 2回接種することを止めるものではありません。確実に免疫をつけたい場合などは、2回接種しても構いません。ただし、例えば受験などで確実に免疫をつけたいお子様がいる場合、家族全員がワクチン接種することの方が重要と考えます。

すでにインフルエンザにかかったが、、

  • 同じシーズンにA型とB型両方にかかる方も少なくないです。一度インフルエンザにかかったのであれば、接種を急ぐ必要はありませんが、体調が回復されてから1週間以降を目途に接種を推奨します。
    ※鼻にスプレーするインフルエンザワクチン(フルミスト®)の場合、治療内容によってはインフルエンザにかかってから最大3週間空ける必要があります。

卵アレルギーがあるが、、

  • 接種は可能とされています。
    注射インフルエンザワクチンには卵成分が含まれているものの、ワクチン1回分に含まれる卵成分が、わずか数ng(1億分の1グラム以下)であるためです。[4]
  • 卵でアナフィラキシーを起こしたことのある方は、医師に相談ください。

妊娠中は?

  • 妊婦はインフルエンザの重症化リスクが高いこと、胎児にもインフルエンザの免疫がつくとされていることから、積極的にワクチン接種をすべきと考えます。
  • 接種時期は、妊婦以外と一緒でよいと考えます(つまり、打てる時期になったら早めに打つ)。
    ※一般的に、生ワクチン(生きたウイルスの毒性を弱めて作ったワクチン)は妊婦には推奨されませんが、注射のインフルエンザワクチンは生ワクチンではありません。

鼻にスプレーするワクチンについて

※当院では、2026年シーズンは採用していません。

  • 経鼻インフルエンザワクチン『フルミスト』は、満2~18歳に投与可能なワクチンです。成人は対象外です。
  • 1回のみの接種です。注射と異なり、2回接種してもよい、というものではありません。
  • 日本小児科学会などでは、ワクチンとしての有効性には注射のワクチンと差がないとしています。
  • メリットは、針を刺す痛みが無いことです。
  • デメリットとして、以下の注意点が挙げられます。
    - 免疫不全状態の方、家族など周囲に免疫力が低下している方がいる方には投与できません。
    - 気管支ぜん息をお持ちの方は、注意が必要です。
    - アレルギー性鼻炎などで鼻づまりが強い場合は、十分に効果が期待できない可能性があります。
    - 過去3週間以内に抗インフルエンザ薬を服用した場合も、十分に効果が期待できない可能性があります(薬によって期間は異なります)。
    - フルミスト投与から4週間以内に、発熱やかぜ症状などで医療機関を受診する際は、フルミストを投与したことを伝えて下さい。
    (1週間~最大4週間は、ワクチン成分の影響でインフルエンザ検査が陽性になることがあります。また2週間以内に抗インフルエンザ薬を投与するとワクチンの効果が弱まる可能性があります)。

他のインフルエンザワクチンもある?

  • 海外では、高齢者向けにより効果の高いインフルエンザワクチンが利用されています。
  • 日本でも導入が検討されていますが、2026年シーズンは見送られました。今後日本でも導入が進むかもしれません。

予防接種を打っていたのにかかってしまった。。

  • 残念なお気持ちは分かります。しかし、予防接種の一番の目的は、「重症化」予防です。
    (乳幼児、高齢者、基礎疾患のある方を中心に、肺炎や脳炎などで毎年1000人単位が亡くなる病気です)
    インフルエンザにかかったあなたが1週間後に元気に回復したのであれば、「ワクチンの効果がなかった」と考えるのは早計だと私たちは考えます。

お読みいただきありがとうございます。その他にも気になることがあれば遠慮なくお尋ね下さい。

参考文献:
[1]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34358169/
[2]UpToDate
[3] https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40578174/
[4]アステラス製薬ホームページ
[5]第一三共ホームページ

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