コラム著者:上久保 和明
家庭医療専門医
初めまして、家庭医の上久保です。整形外科、関節リウマチ主体を専門にしています。
ここ数年TVコマーシャルなどでいつの間にか骨折など骨粗鬆症が話題になっています。
今回はその中でも脆弱性骨折というもののご紹介をしたいと思います。
「脆弱性骨折」の定義は立った姿勢からの転倒か、それ以下の外力での骨折という定義で、要するに軽微な機転で発生する骨折です。主に椎体骨折(背骨の骨折です)、大腿骨近位部骨折(ももの付け根です)、橈骨遠位端骨折(手首です)などの骨折を指します。
こういった骨折のある方は骨密度の値に関わらず薬物治療開始が推奨されています。しかし、様々な報告がありますが、大腿骨近位部骨折後の骨粗鬆症治療は20%程度しか行われていないのが現状です。術後に転院したり、通院困難になったりと様々な理由が考えられています。そのため、我々は外来でそのような方がいれば治療をした方がいい旨をお話ししています。
もし自分の身近にそのような方がいれば、ちゃんと骨粗鬆症の治療をしているかどうか確認してみて下さい。
もししていなければ、受診を促してみて下さい。
なにかありましたら、遠慮なくご質問や受診をして頂ければ幸いです。宜しくお願いします。